内容証明郵便
一旦締結した契約を、解除したり、取消したいけれども、どのようにしたらいいか。
悪質商法、マルチ商法の被害にあい高額な商品、不要な商品を購入してしまった場合一定の期間内はクーリングオフで取消す事ができます。
悪徳商法とまではいえないが、契約前、相手が言っていた内容と実際が違う場合や、そのほか、相手が事業者であれば、虚偽の告知などを信用し、また相手が重要な事項を隠していたことを知らずに契約した場合、消費者契約法で契約を取消すことも出来ます。
そのほか、民法により、相手方の詐欺、強迫、瑕疵担保などの事由、履行が遅れている、不完全なものが履行されたなどの事由があれば、解除、取り消しを検討できます。その際内容証明郵便で取り消し、解除の意思表示をするとそれが証拠として残り、確実です。
契約の取り消し、解除は、その後訴訟になった場合を考え、その見通しをもって、作成、郵送します。
内容証明郵便の用途
- 各種契約解除、取り消しなどクーリングオフに利用します。
- 相手方に、意思内容と伝達したことを証明する場合に利用します。
- 悪質商法等の被害者となった場合、証拠を残すために利用します。
- 家賃支払督促、賃貸借契約解除などの場合に解除の意思を明確にします。
通常郵便に対する内容証明郵便の特徴
内容証明郵便は、「誰から誰あてに、どのような内容の文書」が差し出されたかを、差出日付とともに、謄本によって証明できます。謄本は差出し郵便局に5年間保存されます。
このように、後から文書の内容を公的証明できることから、法律的に問題になりそうな紛争を予防し、クーリングオフなど契約解除したい場合の証明として利用する場合など重要な価値があります。
普通の手紙では、相手方が、受け取った、受け取ってないとそれ自体紛争になる場合がありますが、内容証明郵便では、文書の内容の1通は5年間差し出し郵便局に保存されており、差出日付と郵便内容自体が紛争になることはありません。
内容証明郵便の出し方
内容証明郵便は、その書いた文書が、公的に証明できるものとなりますが、相手方もそれを証拠として持ち出すことも出来るので、法律的効果の生じるものについては、法律的見地から内容を精査し、表現など誤解を生じないようすることが望ましいといえます。ご自分で出される場合は、用紙サイズA4などを利用し、横書で(1行26字以内、1枚20行以内)ペン又はパソコンなどで、内容文書1通作成し、コピー2通を添えて宛名封筒とともに取扱郵便局(大き目の郵便局は取り扱っています)の窓口へ出します。
パソコンで作成する場合、用紙の大きさなど決まっていませんがA4サイズが作成しやすいです。文例集などを参考に、ワードや一太郎を用い記載し、コピーを2通とれば簡単に作成できます。
内容証明郵便の取扱郵便局など知りたい場合、詳細は郵便局又は日本郵政公社サービス相談センター(0120−232886)へ問い合わせてください。
なお、内容証明郵便の依頼をお考えの方は、下記費用の目安を参考に、メール、電話でお問い合わせください。
内容証明郵便1件あたり費用の目安
紛争金額、請求額等 |
報酬 |
郵便代(控の謄本取得を含) |
合計費用 |
| 30万円未満 | 15,750円 | 1,300円〜2,000円 | 〜17,750円 |
| 30万円以上100万円未満 | 18,900円 | 1,300円〜2,000円 | 〜20,900円 |
| 100万円以上 | 21,000円 | 1,300円〜2,000円 | 〜23,000円 |
| クーリングオフ解除一律 | 10,500円 | 1300円〜2,000円 | 〜12,500円 |
| 依頼者の方のご希望により、内容証明郵便に司法書士の、職名を入れる場合、代理人としての場合14,700円、作成者としての場合10,500円が上記報酬額に加算となります。 | |||
マルチ商法における被害者救済訴状の記載例
本件は、マルチ商法の被害者からの依頼に基づき訴状を作成した。平成15年12月11日商品の壺を購入してから、5ヶ月ほどすぎてからの平成16年4月30日、クーリングオフ解除した。クーリングオフの法定期間である20日を過ぎているように見えるが、被告交付の特定商取引法の要求する契約書面(同法に基づく経済産業省令は要件が厳格であるので、契約書面の不備がないかよく検討する必要がある。)に不備を発見し、いまだ法律の要求する書面の交付はなされていないものと考えられることから、クーリングオフ解除の内容証明郵便送付後、契約解除に基づき、支払代金50万円の支払い請求をした。被告は、争ったが、東京簡易裁判所は原告の請求の趣旨どおりの判決をした。
なお、万一にも、クーリングオフ解除が通らない事を考え消費者契約法にもとづき、契約を取消しの主張もしておいた。消費者契約法の取り消しは、一般消費者の保護に厚く、民法の詐欺、錯誤より立証が容易であることから、念のため主張した。
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訴 状
平成16年**月**日
原告 山田 良太郎
東京簡易裁判所 御中
〒1**−0001 東京都〇〇区〇〇2丁目52番1号
(送達場所)
原告 山田 良太郎
TEL 090―****―****
〒1**−0073 東京都〇〇区〇〇2丁目5番5号
被告 ラクカルこと 海 割雄
原状回復請求事件
| 訴訟物の価格 | 金50万円 |
| 手数料 | 金5千円 |
請 求 の 趣 旨
1、被告は原告に対して50万円及びこれに対する本訴状の到達した日の翌日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
2、訴訟費用は被告の負担とする
3、仮執行の宣言
請 求 の 原 因
第1
1、被告は、ラクカルという商号を使用し、下記内容で、会員を募集し、その対象者に特定利益が得られると誘引し、連鎖販売取引によりいわゆるマルチ商品を販売することを業とするものである。
記
会員登録方法(特定負担)会員登録料1万円及び商品購入(商品代50万円)が必要(会員登録は商品購入を義務とする)
| 商品 | 幸福をもたらす壺 | 1個 |
| 価格 | 金50万円 | |
| 特定利益 | 直接1名の会員を紹介すると10万円支給する。 直接紹介した人数に応じ3千円から5万円のボーナス支給など(甲第1号証) |
2、原告は、訴外山千太郎(以下「訴外山千」と言う)(甲第2号証)を介して被告との間に、平成15年12月11日、会員登録をし、登録費用1万円と「幸福をもたらす壺1個」を価格50万円で購入する契約を締結した。(以下「本件登録及び売買契約」という)。
3、訴外山千は、原告の友人であり、被告の上記業務の会員になっており、連鎖的に会員を募集する一環として、原告を勧誘した。
4、勧誘に際し、訴外山千は、将来の不確定な事実に関して「稼がせる自信がある、稼がせます」(甲第3号証)と不確実な事実を確実に利益が得られるかのように告知し、それを誤信した原告は、山千の言動を信用した。
5、原告は被告に対して、平成16年12月25日金51万円を銀行振り込みで支払った。その後同月下旬、被告から原告に商品が届いた。
6、原告は、被告に対して、平成16年4月28日発送、平成16年4月30日到達の内容証明郵便で、契約書面の交付が今日までなされていないことから、クーリングオフによって本契約を解除する旨の意思表示をした。(甲第4号証)
7、なお、原告は被告に対して、予備的に、以下の点から消費者契約法4条、5条により本件登録及び売買契約を取消す旨、平成16年4月30日到達の内容証明郵便で、意思表示した。(甲第4号証)
@ 被告は事業者であり、原告は個人であることから本件会員登録及び売買契約は消費契約である。
A 被告は、訴外山千に、被告と原告との間の本件会員登録及び売買契約の締結について媒介することを委託している。
B 訴外山千は被告が本件会員登録することによって、将来のことすなわち、「稼がせる自信がある、もっと稼がせる、稼がせますから、」(甲第3号証)と原告が受け取るべき金額もしくは、変動が不確実の事項につき断定的判断を提供し、その結果、原告は、上記断定的判断が確実であると誤認し、被告との間で本件登録及び売買契約をした。
8、よって、原告は被告に対して本件会員登録及び売買契約の解除による不当利得返還請求として金50万円及びこれに対する本訴状の到達した日の翌日から支払済みまで年5%の割合による金員の支払いを求める。予備的に、原告は被告に対して、契約取り消しに基づき金50万円及びこれに対する本訴状の到達した日の翌日からから支払済みまで年5%の割合による金員の支払いを求める。
第2 事情
平成15年12月11日、原告は友人の訴外山千からラクカルへの会員としての入会を勧められた。訴外山千はラクカルの会員で、ラクカルのシステムにのっとり、被告の勧める、会員となるものを探し、会員契約をさせ、ボーナスと称して、特定利益を得るために本件登録及び売買契約の媒介を仲介していたものである。
ラクカルこと海割雄はその後、平成15年12月25日に株式会社ラクカルとして、会社設立登記をし、平成16年3月6日商号変更し現在「株式会社ラクカッタ」と称している。(甲第5号証)
なお、原告に交付された概要書面の代表者の名前は海割男(甲第1号証の1)となっており、実際の名前、海割雄と異なる文字であり、適正な概要書面交付とはいえないものであった。
| 証拠方法 | |
| 甲第1号証の1 | 登録に関する概要 |
| 甲第1号証の2 | 概要書面A |
| 甲第1号証の3 | 契約書面 |
| 甲第2号証 | 山千の名刺 |
| 甲第3号証 | 平成16年4月11日付内容証明郵便 |
| 甲第4号証の1 | 平成16年4月29日付内容証明郵便 |
| 甲第4号証の2 | 配達証明書 |
| 甲第5号証 | 会社謄本 |
| 添付書類 | |
| 甲号証写し | 各1通 |
| 副本 | 1通 |
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